糸島だけでなく、福岡県内でも珍しい「江戸前」を名乗る手打ち蕎麦が楽しめるそばきり桜花へ行ってきました。
江戸前蕎麦とは
“2005年水産庁の音頭取りで「神奈川県三浦市と千葉県館山市を結ぶ直線の内側の東京湾内で取れた魚を、江戸前とする」と定義づけられました。”
このことを引用し、そばの実はエリア内で栽培していないから、江戸前蕎麦は存在しない、と言った文章も見受けられますが、これは水産物を扱う水産庁(※1)の定義であって、農林省の定義ではありません。
江戸前蕎麦は、江戸時代からの「御常法」で蕎麦の太さは「切りべら23本」とされている蕎麦などを指します。
「切りべら23本」とは、生地の一寸(約3センチ)を23本に切る(蕎麦一本の太さは約1.3ミリ)になります。
※1 農林水産省の外局
この日は「三色せいろ(1630円)」で、桜花さんおススメの二八蕎麦・変わり蕎麦・十割蕎麦を味比べしてみます(^^)
丸抜き二八そばは、そば殻を取り除いた実の白い部分8割、小麦粉二割の二八蕎麦は、食感とのど越しに特徴があり、「噛まずに飲み込む」江戸っ子風の食べ方にぴったりの蕎麦です。
焼きぐるみ(そば殻入り)に比べ、香ばしさは少ないのですが、さっぱりした夏向けの蕎麦だと思います(長崎県五島産の蕎麦を使用)。
手前はそば殻入りの二八蕎麦に山椒を混ぜた変わり蕎麦。蕎麦の先だけそばつゆに付け、山椒の香りを楽しみます♪
奥は信州八ヶ岳の十割蕎麦。小麦粉をつなぎに使わず、そば本来の風味のみでいただきます。
そばつゆは若干甘めの九州風ですが、江戸前そばを充分に堪能させていただきました(^^)
美味しい蕎麦屋は出汁巻き卵が美味しい!
出汁巻き卵は卵の黄身と白身を混ぜ過ぎず、両方の味と食感を残した絶妙な混ぜ加減の卵にカツオだしを加えた逸品。
冬であれば大根おろしもマッチしそうですが、夏はそのまま食べたほうが美味しいかも(^^)
お洒落な蕎麦屋さんと言われていますが…
古民家を改築した落ち着いた佇まいや、庭の石などから「糸島のお洒落な蕎麦屋さん」と思われていますが、蕎麦も出し巻き卵も、(ここでは紹介していませんが)天麩羅も、江戸っ子が食べても満足できる。全てきちんと修行された方が作る「江戸前蕎麦屋」の料理を堪能できるお店です。
そば湯も器の香りが移らないよう、陶器のポットを使って提供してくれる本格派の蕎麦屋さんでした(^^)
そばきり桜花
営業時間 11:00~20:30
定休日 毎週金曜日
〒819-1304 糸島市志摩桜井5478
092-327-3444
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